正本ノン「前略、親不孝通りから」



私のどうしても受け付けられないものに
「バイクに乗った青春物語」というものがあります。
唯一の例外が あの紡木たくの「ホットロード」で
あとは 全部駄目でした、もうぜんぜん芋くさくみえてしまって。
どんな少年誌見ても バイクに乗る男達の話は絶対あったのですが
そんなのに夢中になる男子が なんてガキに見えたことやら。

時々走り屋 とか 暴走族 だった風をちらつかせる人がいますが
もうそういうのも駄目です、純粋に バイクにまたがって
風をきろう とかなんとかは 寒気がして引いてしまいます。
私のなかの 幼稚な男性のイメージ = バイク なんだと思います。
実際のところは あれほどうるさいものもないし、心臓に悪いものもないし、
タバコが公共で駄目なら 乗らない奴には迷惑のなにものでもないバイクみたいなものは
とっくの昔になくなっているものなんじゃないかと思う。
走ってる奴さえよければいい みたいな。
F−1が国道を走らないように、バイクもレースだけにしてくれたらいいのにと
乗らない私からしたら 不思議で仕方がないものだ。
その魅力に取り付かれるという気持ちがわからないからこそ
バイク少年を好きになれないんだろうな 私は。


だから 大人になってから実家へ戻って
蔵でこの本を見つけたときも
バイクにまたがる不良っぽい青年のイラストを見ただけで
すでに ぞぞぞっと背筋が寒くなりました。
で、読み返してみたら、案の定 この本を手元に置いたまま
多分一度も読んだことがなかったであろう 全然知らないお話でした。

でも多少悲しい恋愛物語で、そうバイクは出てこなかった(事故るんだけど)のが
なんとなく救い・・・。
つまんなくも面白くもなんともない本ですが
親不孝通り というものが 本当にあるのだ ということだけわかりました、はい。
この親不孝通りで出会ったふたりが
親不孝な結果になるだけの
ひと夏の物語 といったところですね。

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ブックカバーについて

通勤電車内で本を読むのが常なんですけど
結構じろじろ見られるものなんですよね、本の表紙って。
昔はそのまま「どーだ この本読んでるんだぞ」といわんばかりだったんですが
古本屋の100円 とか 50円 とかいう値段シールがついたままでは
やっぱりちょっと恥ずかしいので、
最近はブックカバーをつけるようになりました。
といっても やっぱり布のを買うのは面倒くさいので
私はいつも印刷用テンプレートを利用しています。
下記に秀逸なリンクがありますので 勝手で申し訳ないんだけど
掲載します。

http://camomile.main.jp/shupi/internet_resources/download_bj.htm

ぜひぜひ、のぞいてみてくださいね。
こっちのほうが余計目立つよね? 的なものも
たくさんありますよ。



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「花の歳月」 宮城谷昌光@講談社

宮城谷センセの本は、ページを開くと
わたしごのみの漢字で装飾されたような文体なんだけども
この本は さらにそれが進化しているのか
とにかく文字が大きく、行間がいていて
ちょっとした 国語の教科書の一ページのようでした。
それが適切かどうかは 最後のほうになって噛み締めてわかるんですが
とにかく読者の実際の視覚、そして物語のなかの視覚的表現が
優雅で理知的で、とても美しい。
それは多分宮城谷センセや中国の古文学ファンが
今は博物館なんかで見た装束や描かれた風景をもとに
物語を想像するときに ちりばめられた装飾の世界が
つまっているんだろうな と思う。
センセは きっとこうだったはず、こんな美しさだったはず と
頭のなかに映画さながらの映像がもうできていて
それを文章にしているだけなんだろう と思ったり。
お話は とても感動的なものでした。
貧しさを知って孝の道を初めから持ちながら皇后になる姉と
貧しさからより貧しく奴隷となって、それでも恭順として
運命を受け止める弟の話。
間に出てくる宦官たちが、どれもこれもほろりとさせられる
優しい男達ばかりです。
中国文学では とくに中央官僚に悪者や暴君がいたりして後味が悪いのに
この本では 呂太后ひとりが残忍極まりなくって
あとは みんな慈愛に満ちている。
なんといっても 最後の弟広国のせりふがいいですね。
今まで文学を読んでいたのが 急にドラマチックな現世へ
呼び戻されたみたいな気分になります。
映画化されないかなー、されるなら 弟役は
やっぱり トニー・レオンがいいなあ・・・。




商品の説明

出版社/著者からの内容紹介
まれに見る清美なその娘は召し出されて宮廷へ……
人間性の勝利を示す感動のラスト・シーン

河北に遅い春が訪れ、貧しい名家竇(とう)家にも、明るい変化が起こった。娘猗房(いぼう)が長老に推されて、漢の王室に入ることに決まったのである。天が娘に与えた大きな約束は、呂太后が過酷に君臨する宮廷で、どのように果たされるのか?勾引(かどわ)かされた弟広国の行く末は?老子の思想を敷衍する、清らかで華麗な、感動の名作。




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「永遠の野原」

逢坂みえこ というひとの漫画を読んだのは
確かぶーけ とかいう太いコミック雑誌がはじめてだったと思う。
昔は少女達はおおまかにまず「りぼん派」か「なかよし派」に分かれて
その後 進んだ中学によって 購読する雑誌の好みが多様化していく。
特にお嬢様が多い私立の女子中学校に行った友達はみんな
既に漫画からアニメ 同人誌の世界にどっぷり浸っていって
逢ったときには もう「キャプテン翼」のパロディものに
夢中だったりするのであるが、
私のように普通の公立中学校へ進んだものとしては
「キャプテン翼」はやはり男子が教室で廻し読みしている少年漫画でしかなかったし
アニメに多少くわしいだけで、「オタク」だなんだのとあだ名がついてしまうので
自分の好みの少女漫画は、世間一般の本屋の店頭で売られている
青春少女漫画雑誌を購入するものだった。
そのなかでも 「フレンド派」や「マーガレット派」へ多少分かれていくんだけれども
多少恋愛を抑えてSFの薫り漂う「LaLa」と「ぶーけ」が私の好みだったが、
当時はそれも少し一般路線からみればオタクに近く
余り話の合う友人には出会えなかった。
なので 一応フレンドとマーガレットも話のタネに毎号抑えておきながら、
本命のぶーけとLaLaを購入するのは 金銭的にも大変で
やりくりに苦労していた覚えがあるけれど
それでも好きだったのは、ぶーけに逢坂みえこありきだったからではないだろうか。
特にこの永遠の野原に出てくる「みかん」という犬の
雑種ならではの卑屈さというか 悲哀のまなざしというか、
そういったものに ひどく心を打たれてしまったものである。
逢坂みえこさんの作品はどれも、今読んでもおもしろいと
過不足なく味が出てくる物語だと私は思う。
登場人物がみんな何かを抱えていて、それを表に出すとき、
出せないとき、その葛藤と諦めが 全体的に暗いんだけども
そこにぱっと挿して 人間がはっとさせられる
みかんの無邪気な瞳、成長のつめあと。
主人公の恋はちゃんと花咲いて、ちゃんとしぼんでいくんだけど、
目の前を成長していくみかんに比例するように
その恋の終わりををとおして成長して
いろんなことを諦める、置いてくる。
子供ながらに 諦める ふと笑う、小さな命が転げまわって
生きているのを見つめる、感傷にひたる、
それが大人になるということなのか
それが大人な視線でペットを飼うということなのか と
色んな発見をした。

時々巻末に出てくる作者の昔の物語には
やっぱり飼っていた犬のことが出ていて
ああ、この子とのこの話がこんなモチーフになったんだな と
思わせるものがある。
子供の私には ペットはただ好きで置いておきたい がまず動機で
大切にするとか、ペットの気持ちを考えるとか
そこに 人間との共通点がある とか
そういうことを具体的に考えたことがなかった。
でも 犬には犬の世界があって、気持ちがあって、優しさがあって、
好き嫌いがあって、そういうものなんだと
みかんを通じて初めてわかったし、
それを知った以上むやみに飼えなくなってしまったのも事実。

なんて、そんなみかんの愛くるしい仕草と
一姫と二太郎の姉弟が中心となる 物語。
私は好きなのは純朴そうな太君だったけど
途中で家庭教師の先生と寝ていたことがわかってショックだったー。
急にクラスの男子は結構みんな裏で知らない女性と経験してるんじゃないかと
あの頃はどきどきして見てたっけ。

永遠の野原は豪華版も出てるみたいなんですけど
古本屋でもよく売っています。
私も古本屋よく利用するのですが
ほとんど売りに出してるコミックスのなかで
この本は大判で綺麗なこともあって
まだ売る気になれなくて 本棚にはいったまま。

見所はどこでしょう、家かな。
大きな家に住んでるんです この姉弟、その木造の家が
とっても素敵。
みかんが すごくちいさい犬に見えて
記述はないのですが あの家に包まれた感で
みかんが実はすごく幸福そうに見えるようになっています。



小説家の姉・一姫と家事を切り盛りする高校2年の弟・二太郎。昔飼っていたカキを亡くして以来2人で過ごしてきた古屋家に、子犬の“みかん”が加わった!! しかし人間不信の気があるみかんに二太郎の苦戦の日々が続き!? 2人と1匹の暮らしを描く人気シリーズ!!
















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